「実はね……」
昨日のことを話そうとしたその時。
「あっ!」
と、声が聞こえたと思ったら、頭にコツンと何かが当たった。
ちょっと痛い……。
当たった何かは消しゴムで、地面に落ちたそれを拾うと、矢崎が「悪ぃ、当たったか!?」と言いながら駆け寄ってきた。
「消しゴムでキャッチボールとか、なにやってんの!?」
私が矢崎に消しゴムを渡すと、瑛美は「ガキ」と最後に悪口を付け足して言った。
「ガキじゃねぇし」
瑛美の悪口が聞こえたのか、矢崎と一緒に消しゴムでキャッチボールをしていた芹沢がそう言いながら近寄ってきた。
芹沢の隣には、千もいた。
十分ガキだよ、と言いたくなる気持ちを抑える。



