件名:大好きな君へ





ズイッと顔を近づけられ、咄嗟に一歩退く。



「矢畑くんと付き合ってるの!?」


「付き合ってないよ!」



私は急いで制服を着て、逃げるように女子更衣室を出た。

が、瑛美にすぐに追いつかれる。



「じゃあ、なんで一緒に帰ってんの!?」



早足で教室に向かっている私の隣で、瑛美は強気に質問攻めをしてくる。


なんでって……それは部長命令で……。


一から説明するのが面倒で、黙秘権を活用する。



「教えてなさいっ」



命令口調で、黙秘権を一蹴されてしまった。


どうしよう。

思考回路をぐるぐる、ぐるぐる忙しなく動かす。



言ったほうがいいのかな?


いや、別に、言ってもいいんだけど。


なんていうか、その……は、恥ずかしいんだよね。