う、わ……!
たった一秒くらいだった。
なのに。
もう、君の体温を、忘れられない。
なんだこれ。
胸の奥が、熱い。まるで、太陽の光が直接当たってみたいだ。いつか焦げて、火傷しちゃいそう。
ドッドッドッ、と鼓動のリズムが全身に轟く。
「なに、それ」
「そのまんまの意味だけど?」
……全然、わかんないよ。
矢畑の考えてることが、わからない。
私のことを心配してくれる優しさとか、頭を撫でたこととか。
心臓が爆発するんじゃないかってくらい、ドキドキしてることとか。
全部、全部、わからないことだらけで、困っちゃうよ。



