思い出すように瞼を伏せながら、話してくれた。
そういえば、入学式の日に瑛美が履いていた内履きは、ぶかぶかだった気がする。
もしかして、あの日瑛美が履いていた内履きって……芹沢の?
「あたしに内履きを貸したせいで、芹沢は先生に注意されちゃったんだけど、あたしに笑ってくれたの。『俺は平気だから』って」
てっきり、一目惚れだと思っていた。
だけど、違った。
こんなにも素敵な出会いがあったんだね。
「そっか。芹沢の優しさに恋しちゃったんだ」
「さ、最初は気になる程度だったんだけど……」
プシュ~という効果音が聞こえそうなくらい、耳まで真っ赤になっている。
「お調子者でうるさくて、……でも、かっこよくて」
瑛美を見ているだけでわかる。
芹沢にベタ惚れってことが。
瑛美みたいな素敵な子に片思いされてるなんて、芹沢は幸せ者だな。



