「千、千、千……!」
本当は、もっと余裕な感じで告白したかった。
大人びた雰囲気で、少女漫画でよくあるような。
だけど、全然思った通りにはいかなくて。
こんなに息が荒く、走り疲れて、大声を出すなんて。
なんか、おかしいね。
「どうして……」
千の呟きが聞こえるくらい近づいた。
目の前には、はっきりと千の表情が見える。
どうして、千の名前を呼んで走ってるのかって?
そんなの決まってるじゃん。
好きだからだよ。
「千、あ、あのね」
深呼吸する余裕はない。
頭の中には「大好き」の言葉以外何もなくて。
千の前で止めた足は、ボロボロだった。



