また、沈黙が流れる。
息を整える瑛美と、瑛美の言葉を待っている芹沢。
私は緊張している瑛美を、静かに見守っていた。
「あ、あたっ、あたし」
瑛美は、私に教えようとしているんだ。
恋にまた傷つくかもしれなくても、怖いと感じるかもしれなくても。
恋愛は、そんなところも含めて素敵なんだって。
誰かを好きになって負った傷すら、愛おしく感じてしまうんだって。
自らぶつかって、気づかせようとしているんだ。
ごめん、瑛美。
さっきは、八つ当たりしてごめんね。
「……あたし、芹沢のことが好き!」
ところどころでクラスメイトがコソコソ話している声が聞こえていた教室の空気が、瑛美のその一言で大きく変わった。
生の告白に、「ヒュ~」「おおっ、碧どうすんだよ!」「瑛美頑張れ」と、クラスメイトが騒ぎ出す。



