はい、そうです嘘です。



昨日の夜は、とことん泣いた。疲れ果てて眠ってしまったくらい、泣いた。


糸がプッツリと切れたみたいに、涙が止まらなかった。


きっと、今まで涙を溜め込みすぎていたんだ。



「本当のこと、言って?」



珍しく怒っている桜。


嘘を吐かれてショックだったんだろう。



……ごめんね、嘘ついて。


でも、嘘をつきたかった。


たった一通のメールで、たった一言で、あんなに泣いてしまう幼い子どもみたいな自分が、なんだかみっともなく感じて。


泣き虫な私の心が、情けなくなった。



「大丈夫」


「……桜?」


「大丈夫だから」



どんな私も受け止めてくれると伝えているような桜の視線が、私の涙腺を緩ませた。