こ、怖かった……。
今になって、身体が震え出す。
そんな私から遠ざかるように、千は私から一歩ずつ離れていく。
千が、私を守ってくれた……。
私とは関わりたくないはずなのに。
それなのに。
前みたいに、助けてくれた。
千にとっては、当たり前のことなのかもしれない。
誰かを助けることは普通だと、当然だと、思っているかもしれない。
でも、それでも、ありがとうって伝えたい。
それくらい、許してくれる……?
「ダメでしょ!」
「……えっ」
教室に戻ると、そんな言葉が聞こえてきて、感謝を伝えようか迷っていた私の心に強く響いた。
思わず声が出ちゃったよ。
今の声……瑛美?



