「あら芽衣ちゃん。もしかして琥太郎に色仕掛けで迫ったの?」




「なんでそーなるんだよ!頭おかしいんじゃね?」




色仕掛けって…セクシーとは程遠いあたしなのに、そんなことを思うおばちゃんにウケる。




笑っちゃいそうになったけど、おかげで少し緊張がほぐれた。




「あたし…鼻血出しちゃって。綾瀬くん、人を呼ぼうとしてくれたのにね」




「まあ…俺も、取り乱した。花咲こそ、大丈夫だった?なんもしてやれなくて悪かったな」




コタちゃんがそんな風に思ってくれるなんて、感激!




てっきり、近寄ったことを責められるのかと思った。




「あたしは大丈夫だよ。ホントにごめんね、シャツも…汚しちゃったよね」




もう着替えているコタちゃんは、思いだしたように軽く振り返る。




「え、そうだっけ。気づかなかったな、洗濯機入れたし、もういーよ」