「芽衣は、いつでも最悪の事態を考え過ぎ。もっと楽観的にいこう」




ありえない話を、柴ちゃんがしてる。




「だってさ、救いようがないじゃん。誰かテント張るの得意な子いる?」




同じ班の子たちは、あたしから目を逸らす。




「言い出しっぺ、柴ちゃん!頑張ってね」




柴ちゃんに視線を送ると、頭をかきながら苦笑いをしてる。




「ん~…。あたし力ないんだぁ。ひとつ言えることは、芽衣が男の子ににこっと微笑めば、誰かが手伝ってくれるはず」




「なんでそーなるの?他力本願、ホント最低。ってか、なんであたしが男の子に色目使わなきゃなんないの?それにそしたらみんな吐くんじゃないかな」




「わかってないね~、この子は。誰かひっかかるから。芽衣は、ゴキブリホイホイみたいなもんだよ」




…はい?