「好きな子に、普通はこーいうことしないよ」



顔をクシャっとさせて、口を尖らせる。



「ハハッ、反応が面白くて。花咲のこと好きだけど。まだ…これがどういう好きか、俺もわかんねーの。だからさもう少し時間が欲しい」



コタちゃんがあたしを、好き!?




それは、すごく嬉しい。




けど、どういう好きかわからないって。



それって、致命的じゃない!?



またショックを受けていると、今度は頭をクシャっとされる。



「いい返事期待しとけよ」



いや、できないでしょ!



だって、コタちゃんだよ!?



結局、あたしは…一生、この人に振り回されるのかもしれない。



なんか、そんな予感のする修学旅行中の一幕。