「芽衣、追いかけよう!」



柴ちゃんが湯船まで追いかけようとするけど、必死で止めた。



「もう、いいよ…末永さんが、あんな人だってわかっただけで十分」



「そうなの?芽衣、お人好し過ぎない?末永さんこそ綾瀬くんの前と全然違うはず」



「…決めた。あたし、末永さんにだけは絶対負けない」


グッと拳を胸にあてる。



「芽衣、やっとやる気になったの!?」



「うん。コタちゃんを振り向かせて、末永さんに見せつける!!」



「よしっ、頑張れ芽衣!!」



2人でガッツポーズをしていると、ちょうど他のグループの女の子が入ってきた。



目が合ったけど、慌ててそらされた。



「絶対、変なふたりって思われたよね!?」



「だね、芽衣は思われるわー、あたしはないけど」



「ちょっ、柴ちゃんあたしを見捨てないんじゃなかったの!?」