時は昼休み、場所は屋上。



末永さんに呼ばれ歩いて行くコタちゃんを追って、ここまで来たあたし。



屋上のドアの陰から、そっとふたりを見守る…。



「理由…そんなの、ただひとつかな」



あたしの幼なじみであるコタちゃんは、黒髪長身に加え、かなり整った顔立ちをした、いわゆるイケメンで。



派手な性格でもチャラくもなく。



物静かでクールな物腰が素敵と噂され、学校でかなりモテている。



そんなコタちゃんは、誰に告白されてもいつも断っている。



その、たったひとつの理由とは…。