「じゃ、俺…テント戻るから」



サッと消えそうだったから、慌ててテントの外に出てお礼を言った。



「ありがとう、重いのに…ホント、ごめんなさい…」



「いや…こっちこそ…悪かったな、俺があのとき…」



「ううん、あたしが悪いの。自分でなんとかすればよかったのに」



「夜中でも。足…辛かったらいつでも呼べよ。飛んでくる」



……ホントに!?



「今、すごーく痛い」



「仮病は論外。じゃーな」



コタちゃーん!



どんな顔で言ってたのか、確認できず。



せっかく優しさを見せてくれたのに、あたしの余計な一言で帳消し。



バカだなー、あたしって。