……ああ、木の枝が頭にひっかかってる。



「木の枝だよ」



「マジで?あー、なんだよ…虫かと思った…」



虫の方がまだマシだったかも。



木の枝でこんなに取り乱すコタちゃん、想定外。



虫が苦手って、ホントだったんだ。



唖然としていると、コタちゃんがバシャバシャと水の中に入ってきた。



「大丈夫か?」



さっきとはうって変わって、超絶クール。



「それ、あたしのセリフだよ。コタちゃんも、取り乱すことあるんだね」



「…………」



バツの悪そうな顔をして、あたしから視線を逸らす。