「末永さん…きっと大丈夫だよ。芽衣もいいとこあるじゃん。ライバルの心配するなんて」



あたしを元気づけるためか、冗談っぽく笑い肩を小突いてくる柴ちゃん。



「そんなんじゃないの…」



「だったら、なに?心配なのはわかるけど、そこまで暗くならなくても。

あ、わかった。綾瀬くんがいないから?もう芽衣、あんたなにしたのよ~」



クスクスと笑う声が、更にあたしの精神を不安定にする。



「ううっ…あたし……取り返しのつかないこと、しちゃった」



その場に泣き崩れると、みんなが大慌てで周りに集まってきた。



「どどっ、どーした!!芽衣!?綾瀬くんに決定的ななにか…まさか、屁ぇこいちゃった?それで怒って…」



「違うよぉ……」



こんなときですら、まともに会話できない。



あまりにくだらなくて、顔もゆるむ。