「それに、コタちゃんいないなら見ても仕方ないし」



「ですよねー。芽衣、綾瀬くんしか興味ないもんね。アイツらもそれ知らないなんて不憫だわ」



柴ちゃんがハンカチを目にシクシクと泣きマネを始める。



「とりあえず、お弁当食べるね」



「聞いてないし!」



カバンの中からお弁当を取り出し、机の上に広げた。



コタちゃんは、いつも学食で友達と食べてるよね。



男女混合グループで、同じグループの子が羨ましい。



来年こそは…せめて、友達まで昇格したいな。



そこのハードルを越えるのさえ、あたしには厳しいんだけど。