「ありがとう…」




「もしかして~、琥太郎があたしに早く帰って来いって言った理由。血のついたシャツを洗う自信がないから?予洗いせずに、琥太郎が汚れた物を洗濯機なんかに入れるわけないわよね」





おばちゃんの言葉にも、コタちゃんはクールな表情を崩さない。




「ちがうっつの。ロクに家事もしないでさ、洗濯物が溜まってんだよ」




「忙しいんだから仕方がないでしょ!だーからお手伝いさん雇おうって言ったのに」




冷静なコタちゃんに反して、おばちゃんはヒートアップ。




それでもコタちゃんはいつも通り。




「他人がこの家に入るのは、虫唾がはしる」




「そうなの?今、どーなのよ。芽衣ちゃんがウチにあがってるのは?ホントは大丈夫なんでしょ、琥太郎のはただのわがままよ」