吉永こと、吉永花はクーラーのきいた美術室の窓際によりかかりながら、棒アイスを口にふくんでいる。

「部活なの?アイス食べるのが」

朝比奈は、ぷぅと頬を膨らませた。

「顧問の瀬田が差し入れにくれたんだ」

美術部顧問の名を、花があげると朝比奈はうめいた。