『大丈夫よ。大抵の妖怪だったら、
私が追い払うか消してあげるわ』


「………たまにびっくりなこと言うよね、燈桜は」


『力のない妖怪は他の妖怪を食べて強くなるのよ。

私はそんな野蛮なことなんてしたことないけれど。

私よりエグいことする妖怪なんて、この世にごまんといるわ』



そしてようやく、燈桜が調度いいくらいの温度になったなめこ汁をすすろうとした時だった。



『許さない!』



カッ!と一瞬、私たちの周りが光った。

さっきよりもはっきりと、声が聞こえた。