『………はーっ、おかしい!

あんなに200年も困ってたのに!
こんなあっさり子供に助けられるなんて!

あなたを脅して話し相手をやらせたのに!

ていうかこわいのに私の隣に平気で座るし!

私、さっきまであなたをここに捕まえて一生話し相手にしてやろうかとか、

あなたを食って力をつけようかとか考えてたのに……っ!

あははっ……』


涙を滲ませながら腹を抱えて笑う女の子。


「…………そんなこと考えてたの……」

今更ながらに恐怖を覚えていたけど。


『……………ありがとう。

私、こんなに優しくて面白い人間に会ったことがないわ。

あなたの名前を、教えてくれないかしら?』


女の子は。

その日一番の、笑顔を見せた。


「折原七波。

あなたの名前は?」


『私の名前は、燈桜。

私の友達になってくれないかしら?
すてきでかわいい人間さん』