『悪い妖怪だって少なくないから難しいわ』

「難しい……ね……」



遠くなっていく意識の中で聞こえる声。


『あら?寝ちゃうの?七波』

『おやすみ……七波』




燈桜、歩積。


私ね。

やっぱり妖怪が視えて、よかったよ。



あの頃はこんな力いらないって思ってたけど。



この力のおかげで、二人に会えたから。