「最近、深月くんと蘭くん、
二人とも七波にご執心のようだね」


放課後の誰もいない教室。

俺と亀井さんは二人で立っていた。


「…………別に」

「おっとぉ?顔が赤いゾ?」

「なっ……!」


ニヤニヤとそう言ったあと。


亀井さんはふざけるのをやめて真顔になる。



「ねぇ、七波と深月くんは。
仲がいいの?」


静かに、悲しそうにそう言った。