「おはよう、七波」
妖怪たちとワイワイガヤガヤ歩いてると。
「あ、おはよう。深月くん、蘭」
蘭と深月くんが後ろから歩いてきた。
3人で並んで歩く。
「あれからどう?大変?」
「………はは、様付けで呼ばれるの、慣れないんだよね」
深月くんは困った顔で笑う。
あの日。
おばあさんが指名したのは深月くんだった。
蘭は妖怪をさんざん殺めてしまったから、
いくら強くても人望はない。
でも、深月くんは祓い屋のなかでも、
妖怪は触れないけど強い方で、
もともと妖怪にも優しかったし、
人にも好かれてるし人望があったから。
あれから1週間経った今でも、
毎日疲れきった顔をしている。