「あの子、かなり強いね」 さっきの笑顔を顔に貼り付けたまま、 つぶやく黎明。 『黎明さま。また、にやけてますよ』 「………ああ、しまった」 口元を手で抑えながら言う。 「あの子、俺くらいかそれ以上の力があるよ。 強いものは、妖怪でも人間でも、 集めたくなる性分なんだ♪」 『…………酷いお人だ』 静かに笑う妖怪。 「ふふふ。 絶対にあの子は仲間にしたいなぁ♪」