軽く体が揺さぶられ女の子の声も聞こえる。 けど声が……出ないのは…なんで… 「未戸香!聞こえるか?未戸香!!」 この声…よう…いちくん…? ああ、もうダメ… 意識が…だんだん遠のいて… 「未戸香!!おい未戸香!!!大丈夫か!?未戸香、しっかりしろ!!」 ぼやける視界に映るのは慌てふためく陽一くんの顔。 陽一くんって…こんな顔……するんだ ……なんでだろう、温かい。 誰かの腕の中にいるみたいに温かい。 あたし、どうなっちゃったの…