楓…くん。 見学の時玄関まで送ってくれた男の子だ。 でも、なんか違う。 雰囲気は同じなんだけど… 「楓じゃないよ。」 「え?」 あたしの考えを見透かしたみたいに凛とした瞳があたしを捉えて離さない。 楓くんじゃないって… ならあなたは… 「梓。俺は代永梓。楓の兄です。」 あ、だから楓くんに似てたんだ。 どことなくそっくり。 双子のあたしが言えることじゃないけど。