クスクスと笑うあたしを見て、岸本くんが小走りで近づいてくる。





「どうしたの!?」





不安そうに顔を覗き込んでくる。



ちょ、近っ!

近すぎるっ!!





「あ、いや、何を言われるのかと思ったらそんな事だったのでつい。」





すごく真面目な顔をして言うんだもん。

まさかそんな事だったとは。





「それで、ダメなの?良いの?」

「それはもちろん、良いですよ!ダメなわけないじゃないですか♪」





ニッと歯を見せて笑うと、岸本くんは口元に手をやって目を逸らした。