「大丈夫?」 「……うん。ありがとう。」 そっと離れた岸本くんは、前に話した時と同じ、大人びた笑顔をした。 「いいえ。って、いつの間にか雨止んでるね。」 岸本くんに意識し過ぎて雨の事忘れてた。 夜空には無数の星が光り輝いている。 「ほんどだ。ほんとにありがと、未戸香ちゃん。」 ───ドクンドクン 前触れもなく呼ばれた名前。 前は成海さんって言ってたよね。 初めて下の名前で呼んでくれた。 その事が嬉しくてつい口元に手をやる。 心臓の鼓動もさらに速くなる。