人の流れに押されるように教室から出ると、 「わっ!」 「あっ」 誰かとぶつかりそうになってよろけそうになる、がギリギリの所で誰かがあたしの腕を掴んだ。 「大丈夫?」 顔を上げるとそこにいたのは見覚えのある人。 この人確か… 「やっぱり。あの時の女の子だ。」 「あ…この前助けてくれた?!」 見学の時、靴箱で転びそうになったあたしを助けてくれた男子だ。 「この前はごめんなさい!」 「いや、あれは僕も悪かったから。」 「ならお互い様ですね。」