「忘れ物はないっと。受験票は持ったし、筆箱もある。」





カバンの中身を入念にチェックし終わると未戸香は隣の妹の部屋へと向かう。





───コンコン

「乃戸香ー準備出来た?」

「んー多分できた!!」





なんだその不安要素たっぷりな返事は。

これだから乃戸香は…





「入るよー。」





返事がくる前に部屋の中に入る。

と、目の前から何かが未戸香を遅いそのまま部屋の外へ押し流された。





「の、乃戸香…何これ。」

「なにって見たらわかるでしょ?服だよ。」





…いや分かるけど。

あたしの言ってる意味はちょっと違う。