2人の視線はあたしの後ろ。
その瞬間、体中にゾワッと悪寒が走った。
なにこ寒気。
小さく指先が震える。
ゆっくり振り向くと、さっきまで教室の中で会話をしていた赤髪男子と金髪男子、美形男子の3人がドアから身を乗り出す形であたしを見ていた。
さっきは遠目だったからよくわかんなかったけど、近くで見ると何とも言えない迫力が未戸香を襲う。
1歩後ろに後ずさりした時、
「わっ!!」
何も無い所で躓いた。
転ぶ!!っと思った瞬間、
「あっぶね!」
灰色髪男子が転びそうなあたしを助けてくれた。
幼い顔とは裏腹に、たくましい腕に思わずドキッと胸が高鳴る。
