“キミ”って、あたしの事だよね? 真後ろに視線を感じながらも、強ばる体を少しずつ正面に向かす。 目の前にいたのは、灰色の髪に幼い顔をした男子。 彼は、あたしから目を離さず真っ直ぐ見つめてくる。 「君はこんな所で何してるの?」 幼い顔には似合わない低い声に、声が出なくなる。 ど、どうしよう… 早く何か言わなきゃ。 絶対怪しい人とか思ってるよね。