早いもので高校に入学してから3ヵ月、姫になってから2ヵ月が経った。


今月から夏休みだけどその前にあたし達生徒には乗り越えなければならない壁かある。

それは長期休み前に必ずある期末テスト。





「もう嫌だー!!なんでテストなんかあるの!?殺す気?それとも死ねって言ってるの??」





教科書を開いたと思ったらバシンッと床に叩きつける美穂。





「美穂ー教科書破れちゃうよ。大事にしないと。」

「勉強なんて嫌い。教科書も嫌い。」





空き教室でテストに備え勉強していた2人。

美穂はひそっぽ向いて完全にテストを放り投げた。





「勉強、教えて欲しいって言ったの誰だっけ?」

「……」





チラッと見て耳を塞いだ。





「みーほー!みーーほーー!!美穂美穂美穂美穂美穂ーーー!!!!」

「おっ、今日も仲いいねー。」





肩を揺さぶっていると遥先輩と梓先輩がやって来た。





「先輩はいいですよねー。テストなくて。」





嫌味全開の美穂。

それを聞いた先輩達は顔を見合わせ言う。





「俺らは3年だからな。」

「1・2年の宿命だよね、テストって。」





2人揃ってドヤ顔。



気持ち悪っ…

きっと美穂も同じことを思ったはず。