「この学校に入学するの?」 「まだ決めてないけど、たぶん。」 1年経った今でもあたし達の間には溝が出来ている。 「1年ぶり、だよな。」 「そうだね。」 「未戸香、ほんと美人になったな。」 「そんなことないよ。光希だってカッコよくなってるじゃん。」 あまり目を合わせないように地図に目を移す。 早くこの会話を終わらせたかったから。 「俺さ、ずっと後悔してたんだ。」 「後悔?なにを?」 「未戸香と別れたこと。」 ほんの少しだけ、心臓の鼓動が速くなった。