突然言い出したあたしの提案にも2人は笑顔でOKを出してくれた。
あたしを真ん中に右側には洸くん、左側には陽一くんが並び楓くんのいる1組へ向かう。
途中、ちらほらと女子達がこっちを見ている事に気づく。
「なんか見られてるけど?」
「あー気のせいじゃない?」
「えっ、気のせいじゃないよ。ほら見てるし。」
洸くんは“気のせい”と言い、陽一くんは無口を貫いている。
「いやいやどう見ても見てるじゃん!」
「俺がイケメンだからみんな見蕩れてるんだよ。」
……一理ある
ってそれ自分で言うかっ!
心の中で突っ込みを入れた瞬間、下の階段から上がってくる楓くんが見えた。
隣にはショートボブの女の子がいて、笑顔で話をしていた。
