だから。

最終的に君臨するのは自分と分かっているから。

自分の眷属がボロ雑巾のようにされて殺されても悔しくはないし、時にはこうやって素手で殴り合うという戯れもしたくなる。

「ジャークぅぅうぅぅうぅぅうぅっ!」

腐り切り、骨さえ飛び出しかけた両の拳で乱打するベナル。

それを。

「無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味無意味ッ!」

邪悪もまた、左右の拳のラッシュで応戦する。