あたしと続は千鶴の死体を信一の横に並べ、そしてあたしの上着を顔の上にかけた。


4人の遺体が教室のすみに並ぶ。


その光景はまるで、教室自体が真っ白な棺に見立てられて作られているようにも見えた。


「……本当に、千鶴のお父さんがこの部屋を作ったのかな?」


あたしは千鶴をみおろしてそう呟いた。


千鶴の父親が犯人なら、もしかしたら千鶴は生き残るんじゃないか。


心のどこかでそう思っていたのだ。


だけど千鶴は死んだ。


みんなと同じように。


容赦のない制裁に、あたしは自分もここを生きて出る事は出来ないだろうと言う事を悟っていた。


「なぁ……これ、見てくれ」


続の声にあたしは振り向いた。


続は血に濡れた手でスマホを持っている。


「なに?」


近づいてその画面を覗きこみ、それと同時に息を飲んだ。