「動画はあたしにしか見えないようにパスワードを付けてあった。不特定多数の人の目につくようなやり方はしてない!」


「……じゃぁ、一体誰が……?」


あたしがそう呟くと、続が何かひらめいたように「まさか……」と、目を見開いた。


「な、なに?」


「これだけの場所を用意できて、すべての事を知っている人間が、1人だけいる」


続の言葉に、千鶴が呻き声を上げた。


聞きなくないと言うように、両耳を塞いだ。


「続、教えて?」


「……千鶴の父親だ」


その言葉に、千鶴の甲高い悲鳴が教室中に響き渡ったのだった……。