「いーねいーね! っと、もうこんな時間じゃん! はやくコート行くぞ!」 「うわっ!海斗が変なこと聞いてくるからー!」 「俺のせいにするな!」 いや、俺のせいか? 俺達はそんなやりとりをしながら、コートへと向った。 俺達は、南高校に通っていてこの春から2年生となった。 涼とは幼い頃からの腐れ縁で小学生からずっとテニスをしている。 「「すみません!遅れました!」」 俺達は先輩に向かい、声をあわせて言った。