「中嶋さんがさ、それ見て言うんだ。 『澤木!オマエそれ愛妻弁当だろ!この贅沢ヤロウが』 って」 よっぽどその時の中嶋さんが面白かったのか、彼はついにクスクスと笑い出した。 ……愛妻弁当。 その響きに、今度は身体中が火照り出す。 だって自分が作ったお弁当がそんなふうに見られてるんだもん。 なんか嬉しい……かも。 そう思ったら、顔の筋肉が緩んでくる。 でも……。 そんな気持ちとは裏腹に、淡く抱いた期待は、すぐに消えてなくなってしまった。