ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

「うん、これからもずっと好きだよ」

ユキヤナギも、ハルのことも。

私がそう言うと、ハルは嬉しそうに笑顔を見せた。

その笑顔に、私の胸は切なくキュッとなった。

そして、何故か少しだけ不安で。

私と同じくらいユキヤナギが好きだと言ったハル。

確か、彼女との思い出の場所とか言ってたかな。だからいつもそんな切ない視線を、花に向けているのかな。

その理由はちょっと複雑だけど、好きな花と好きな場所が同じなのは嬉しい。

でも今日のハルは、なんだかいつもより寂しげに見える。もちろんその訳など私には分かるはずもなくて。

そんな二人の距離がもどかしくて。


「バイバーイ」

下の公園から、子供達の声が聞こえてくる。もうそろそろ夕方のチャイムが鳴る時間。

ハルはまた、すぐに帰るように言うのだろうか。それとも、初めてここで会った時のように別れを惜しんでくれるだろうか。

私は時間には気づかないフリをして、ハルの様子を伺うことにした。

天気が良くないせいか、辺りはいつもより薄暗い。

そんな中、ハルは空になったカフェラテの容器をもてあそんでいる。