ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

「ほら、やっぱりよく似合う」

また、優しい笑顔。そんな顔で覗き込まれたらドキドキしてしまう。

「ありがとう、ハル」

やっと言えたお礼に、ハルは大きく頷いてくれた。


ああ。


私はハルが好きだ。



その時髪に付けたハートの暖かさに、私はそう確信していた。


「他に、寄りたい所はある?」

「ううん、もう充分」

本当に、もう充分だった。

ハルとこうして一緒に食事ができて、ハルに初めてのプレゼントまで買ってもらえた。


「さっきの雑貨屋さん、前は駄菓子屋さんだったんだよ」

その駄菓子屋に通っていた幼い頃を思い出しているのだろう、目を細めるハル。

「そっかぁ」

私もよく行ったなぁ、駄菓子屋。

「じゃあ飲み物でも買って、公園に戻ろうか?」

「うん、そうだね」

私は定位置になりつつある、ハルの左隣りを歩き始めた。

不思議だな……今日のこの数時間の間だけで、ハルとの距離がグッと縮まった気がする。

決して前のめりではない、ハルの私に対する気持ちが、私には丁度いい。

自転車でもない、電車でもない。こうしてゆっくり歩く時間が、2人を近づけていく。

ハルもきっと、そんな風に感じてくれているんじゃないかな……この時の私はそう思っていた。