ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

「今日はだーめ。これから、うたとご飯食べに行くんだ」

ハルはしゃがんで子供たちに目線を合わせて言った。ハルらしい誰にでもまっすぐ、ちゃんと向き合う姿。

「えー⁈ またデート?」

子供の1人が言うと

「そう、デートだよ」

ハルはサラリと即答した。

デート? そうか、これはデートなのか。

ああ、なんだか急に緊張してきたな。

そんな私の緊張感などつゆ知らず、ハルは笑顔で子供たちにまたな、と手を振っている。

そんな約束も、ハルはきっと守るんだろうな。

「なんか、先生みたいだね」

「えっ?」

何気なく言っただけなのに、ハルは予想外に驚いた顔で私を見でいた。

「ん?どうかした?」

「……あ、いや。僕は将来、小学校の先生になりたいんだ」

珍しく視線を合わせないハル。

恥ずかしいのかな。

「そう!ハルにぴったりだと思うよ」

「うん、ありがとう」

不意に感じた違和感。

前にもあったような……そう、確かパン屋の帰り道。

「ほら、早く行こう!」

お腹がすいて待ちきれないといった様子で、私の腕を掴んで催促するハル。

触れられた腕からハルの気持ちが伝わるようで、私の心がホワッと暖かくなる。