ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

ひとりっ子の私は、両親の愛情も期待も、全てを1人で受け入れてきた。

正直、それを重たく感じてしまう時もある。

でもそれが、当たり前の親子の在り方なんだなと、最近になって分かるようになってきた。

「うん。でも、今度はちゃんと早く帰って来るよ。友達も大事だけど、家族も大事だもん」

ハルのおかげかな、今日はやけに素直になれる。

「うんうん、うたはやっぱり世界一だ!」

まるでお酒が入っているかのように上機嫌なお父さん。

私が歩み寄れば、必ず立ち止まり私を支えてくれる、それが家族だ。

「ふふふ、そうね。私にそっくり」

お母さんも、嬉しそうにプリンを食べている。

やっぱり、誰であれ、言わないと伝わらない気持ちってあるんだな。

私には、こんなに私のことを思ってくれる家族がいる。

一緒にご飯を食べたいと言ってくれる友達がいる。

そして、優しく背中を押してくれるハルがいる。

幸せが詰まったそのロールケーキを大きな口で頬張る。