ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

そんな私にハルはそれ以上何も言わずにただ、暖かく大きな手で私の頭を撫でてくれた。

そしてまた、暫く黙っている。

もう、どうして今ハルがここにいるのかなんてどうでもよくなっていた。

今ここに、私を心配してくれている君がいる。それだけで充分だった。

「友達と、ケンカでもした?」

また首を小さく横に振る。

「じゃ、お母さんかお父さんと?」

う……意外に鋭いな。

首を横に振らない私を見て、理解したのだろう、ハルは視線をユキヤナギに戻す。

「無理にとは言わないけど、話したら楽になるかもしれないよ」

僕でよければ、とハルらしい優しさを付け加えて。

そんなハルの気持ちを、私は珍しく素直に受け入れられるような気がしていた。

ハルに聞いてもらいたい、そう思い始めていた。

ハルは、私に起こった出来事を知りたいんじゃない。私が話すことで気持ちが軽くなるならば、僕が受け止めたいんだ。

そう思ってくれてるのが分かったから。