ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

私の横に静かに立っていたのは、ハルだった。

「どっ……どうしたの?」

何なの?なんでハルがこんな時間にここにいるの?

私の質問も、びっくり顔も気にせず黙ったまま私の横に座り込むハル。

そのまま暗がりにボンヤリと浮かぶユキヤナギの花を眺めている。

そんなハルを私は暫く見つめていたが、質問の答えはもう聞けないなと諦めて一緒に花を眺めることにした。

すると少しだけ、頭の中のグルグルがおさまったような気がしてきた。


2人きりの夜の丘。

隣に誰かが……ハルがいてくれるだけで、まるで世界が変わったようで。


「どうしたの?何かあった?」


それは、今まで聞いたハルのどの声よりも優しく暖かく、私の心奥にまで届いた。

私はもう、それだけで少し泣きそうになってしまう。

目の奥がジンワリと熱い。

さっきまで泣きたいと思っていたのに、いざとなったら堪えてしまう。

ハルに話したら、きっと楽になるんだろう。

でも、私はまた顔を膝に埋めて首を横に振ることしかできずにいた。