ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

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次の日には、熱も下がってきた。

少しずつ軽くなっていく体。

お母さんが作ってくれたお粥を食べると、暖かさが全身に広がってエネルギーとなるのを感じられる。

そう。

私は、生きている。

お見舞いに来てくれた店長。
なんども連絡をくれた友達。
こうしてお粥を作ってくれるお母さん。

ハルのことでいっぱいだった頭の中に、みんなのおかげで違う風が吹き込まれてゆく。

ハルと過ごした数日間は、私にとっても素晴らしく幸せな日々だった。

もちろん、それがずっと続いていたらと思うけれど。

それは叶わない。

でも、儚い一瞬だったからこそ、キラキラと輝いて見えるのも事実で。

そんな思いを抱いて、私はこれからも生きていく。

ハルや、春太と詩織の思いを背負って……そう思うと少し重荷に感じてしまうけど。

きっと3人は、ただ。私に幸せになって欲しいだけなんじゃないか。

もし、私が詩織の立場だったらそう願うだろう。

これから先、私は恋もするだろう。

ハルよりもっと素敵な人との出会いが待っているかもしれない。

そんな私を見て、きっと3人は……ハルは、喜んでくれるんじゃないか。

そう思う。