ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

私は手紙から目を離し、腕に付けたハートのヘアゴムに目をやる。

髪に付けると自分からは見えないからこうして腕に付けることが多くなっていた。

ほんとだよ……。

こんな切ない思い出の品があったら、もうハルのことを忘れることなんてできないよ。

でも……真実を知った今。それでもやっぱり、私はハルを好きだ。忘れたいなんて思わない。


『自分勝手だけど、うたには前を向いてほしい。そう思いながら、僕は今ユキヤナギの前でこの手紙を書いている。
うたがこのタイムカプセルを見つけてくれることを祈って。

僕はもう後悔することもないだろう。僕は、うたと恋をした。こんな幸せな時間を過ごすことができた。それでもう、充分だ。

僕はもう、君のそばにいることはできないけれど、いつでもこの場所にいる。それだけは、忘れないでほしい。

うた、大好きだよ。
僕に最高の数日間を、ありがとう。

夢野 ハル』