ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

そして僕たちは予定より少し遅い昼食を取り、今日一番の目的である青い池に向かう。

北海道の道は分かりやすく迷うことはないが、人気のスポットのためか混み合っていた。

「まさか、北海道に来てまで渋滞に巻き込まれるとはね」

助手席の窓を開け、外を眺めている詩織は眩しそうに目を細めて道先を眺めている。

「うん、ほんとに」

渋滞なんて都会だけのものと思っていた。車の列は都会のそれと何ら変わりはないが、旅先の大自然の中というだけで気持ちには余裕が出てくる。

時間に追われることもない、そんな2人だけの旅路を、僕らは思う存分満喫していたと思う。

運転手の僕も助手席の詩織も、もちろんイライラなんてすることなくそのドライブを楽しんでいた。

予定より少し時間がかかってしまったが、目的地へと到着する頃には、僕らのテンションは最高潮に高くなっていた。

青い池は、天気や前日の雨によって見える色は違ってくるらしい。もうこれは運に任せるしかないのだけれど。

駐車場から少し歩いた僕らの目に映ったのは、紛れもなく『青』だった。

「うわぁ」
「すごい!綺麗!」

言葉を失うほどの、青。

決して大きくはないその池は、枯れた木々を携え濃淡をつけ青く輝いていた。光る水面には空に浮かぶ雲が映っていて、まるで鏡のようだ。